IQAスクールの社長である岡崎が、これまでのWEBディレクション経験の中で実際に遭遇した珍事件を紹介します。
IT業界は常に新しい技術やトレンドが生まれる一方で、時には思わぬハプニングやトラブルが発生することもあります。今回はその中でも特に印象的な5つのエピソードを紹介します。
1. 高級パンのLPサイトのコーディングで混入した謎のタグ
とある高級パン専門店のLPサイトのコーディングをチェックしていた際、目を疑うようなミスを発見しました。本来、ページのタイトルを記述するべき<title>
タグが、なぜか<bread>
タグになっていたのです。コーディング担当…眠かったのか?
HTMLには<bread>
タグというものは存在しないため、完全にコーダーの誤記なのですが、高級パン専門店のサイトということもあり、「パン愛が溢れすぎたのでは?」と妙に納得してしまいました。
おそらくtitle
と打つべきところで、無意識にパンを意識してしまい、bread
と入力してしまったのでしょう。
2. 取引先のインターンの女性の副業が発覚
ある取引先のインターンの女性が、別の取引先のWEBサイトに現れました。
副業としてナイトワークに勤めていたというものでした、特に違法ではないとはいえ、業界的にイメージを気にする企業もあるため、知らないふりをするのが正解なのか、それとも正直に打ち明けるべきなのか悩むところでした。
結局、彼女のプライバシーを尊重する形で何も言わずにいましたが、取引先の中で別のきっかけで上層部にばれたようです。なかなかデリケートな問題だけにはらはらした。
3. 違法サイトで入手したWordPressテーマが原因でハッキング被害
ある企業が運営するWEBサイトが突然ハッキングされ、バイアグラや偽物のレイバンのサングラスを販売し始めるできなくなる事件が発生。
調査してみると、その会社が使用していたWordPressのテーマは、正規のものではなく、違法ダウンロードサイトから入手したものでした。
違法に流通しているテーマやプラグインには、ほぼ間違いなく悪意のあるコードが仕込まれており、結果としてサイトが完全に制御不能となってしまったのです。この企業は結局、サイトをゼロから作り直すことになり、違法ダウンロードのリスクの大きさを身をもって知ることとなりました。
4. 某広告代理店社員にSNS構築を無料で頼まれる
普通に作れば100万円はかかるSNSの開発を「無料でやってほしい」と、某広告代理店の社員からお願いされたことがあります。「さすがに無理です」と即答しましたが、大手企業の社員であっても「ITの作業は簡単にできる」という認識を持っている人がいることに驚かされました。
SNSの構築には、設計、開発、テスト、運用など多くの工程が必要であり、決して無料でできるものではありません。このような無茶な依頼をする人は意外と多く、IT業界では「ちょっと作ってほしい」案件が頻繁に持ち込まれるのが現実です。プロであるならしっかり断りましょう。
5. 簡単な作業で大金が入るミラクル案件
ある案件で、2時間ほどで終わる非常に簡単な作業を依頼されました。
それに対する報酬が驚くほど高額だったのです。詳細は伏せますが、期末にある予算消化のための案件です。こうしたラッキーな案件は滅多にありませんが、運が良ければこういった美味しい仕事に巡り合うこともあるのです。
まとめ
IT業界では、技術革新とともに様々な珍事件が発生します。今回紹介した5つのエピソードは、業界で働く人なら誰もが経験しうる出来事かもしれません。これからIT業界に足を踏み入れる人も、すでに働いている人も、ぜひこうした事例を参考にしながら、慎重に業務を進めていくことをおすすめします。